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レオナール・フジタとモデルたち 秋田県立美術館 [美術館(の空間)が好き]

秋田に美術館が出来たのは、藤田嗣治のお陰。とも言えます。
藤田嗣治に惚れ込んだ秋田の富豪・平野政吉氏が作品を集め、
大壁画「秋田の行事」を発注し、さあ建設と言う時に第二次
世界大戦。幻に。戦後20年が過ぎ県が建てるとなったのは
藤田作品があったから。

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その県立美術館で開催しているのが「レオナール・フジタと
モデルたち」。最終日一日前、学芸員さんのギャラリートーク
を聞きたくて行って来ました。こちらの学芸員さんから聞く
フジタの解説は毎回新たな知識を得ることができ嬉しい。

今回の目玉は4つ。のウチ3つをメモ的に。
・美術館が出来ると報告に行った平野氏に、フジタが
「ミケランジェロに挑戦した絵を贈ろう」と「構図」「争闘」
という4枚の大きな群像画を示したそう。翌朝には、あの話は
無かったことに、となった幻のお話。
その絵が秋田に来ています。もしかしたら「秋田の行事」と
並んでいたかも知れない絵が同じ空間にある縁。
「構図」2枚が日本での個展に出品され、それを平野政吉が
見てフジタに惚れ込んだという、その絵があるという縁。
県立美術館50周年にそれが実現した不思議な縁です。
所蔵しているフランスのエソンヌ県では美術館建設が進んで
おり、今後は国外に出ることは無いだろうとのこと。
最初で最後の空間を味わってきました。

・フジタは裸婦像と猫が有名だが、格闘する男性の(裸)像も
生涯にわたって描いている。秋田では格闘画のコーナーを作った。
グルノーブル美術館所蔵の「横綱栃木山の像」は秋田でしか展示
されない。
格闘する男性の話、聞いて得した気分w。栃木山、得した気分ww

・最初の奥さん、鴇田とみへ船上1913~パリ時代1916.11に送った
手紙、写真、ハガキの展示もあります。奥さんへの愛情、画家と
しての野心などが綴られ第一級の資料だとか。これが鴇田家から
譲られることになったとか。奥さんを描いたと言われる東京芸大
卒業制作「婦人像」もありました。


私は4番目の奥さん、マドレーヌが好きでここで所蔵している裸婦画
「眠れる女」も良いのですが、京都国立近代美術館で所蔵している
「メキシコに於けるマドレーヌ」(服着てますw)を見られて嬉しい。
同じく京都所蔵の「タピスリーの裸婦」も見られました。

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そう言えば、入口でマドレーヌを配っていたのは、マドレーヌだから??

おかっぱカツラとメガネでフジタになりきるコーナーもありました。

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ちょび髭も欲しいかもww