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88年前の山スキー装備「雪の山旅」 [本]

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 面白く興味深いので引き続きネタにします。88年前のスキー・ツーア指南書「雪の山旅」から当時の装備についてあれこれ。

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 レイヤリング。そうは呼んでませんが、肌着は純毛の薄いものを二枚重ねる、肌に密着しない緩やかなもの、伸縮性があり蒸れを防ぐ、皮膚とシャツ、シャツとシャツの間に気温の層が出来る等と書かれています。

 レーション。もちろんそうは書いてません。当時の食糧と言えば米ですが毎度炊事は無理なので中食にパンを勧めてます「落花生やココアその他のものを入れ味をつけて練った堅パンなどを携行して、何時もポケットに二三切を入れて時々かぢるのもよい」。レーションですね。今と変わらない。いや今も変わらないか。

 スキー・兩杖。スキーは折れにくいヒッコリーを勧めてます。山では短めの太めが便利とも。兩杖は石突きの長さとリングの大きさについて時季ごとのお勧め。股制動、杖制動に大事らしい。当時の道具と滑りに思いを馳せます。

 シール。糊付きシールは使う度に塗って乾いた板に張る模様。何度も張ったり取ったりには不向き。使用後はアイロンで毛並みを揃える必要も。そんな時は鋲止用シールだったみたい。用具の進化に感謝。